糖尿病網膜症

糖尿病とは

日本の糖尿病患者は700万人、潜在患者は2000万人、40歳以上の10人に1人が糖尿病です。
糖尿病は、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高い状態が続く病気です。健康な人では、食事の後、膵臓からインスリンというホルモンが分泌されて、食べたものに含まれる糖分をエネルギーに変換します。糖尿病では、このインスリンの量や働きが低下してしまうのです。
糖尿病は、完全に治るということのない病気ですが、正しい治療を続けていれば、糖尿病でない人と全くかわらない生活を送ることができます。
糖尿病にはふたつのタイプがあります。膵臓のインスリン分泌能力が全くない1型糖尿病(体外からのインスリン注射が欠かせないので、インスリン依存型糖尿病ともいいます)と、膵臓のインスリン分泌能力がある程度は残っている2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)です。日本人の糖尿病のほとんどは2型糖尿病で、これは生活習慣病(成人病)の一種ですから、治療には生活習慣の改善が欠かせません。

糖尿病の眼の3大合併症

糖尿病網膜症、糖尿病性白内障、糖尿病による緑内障(新生血管緑内障)をはじめ様々な病気があります。

糖尿病網膜症

糖尿病の30%が網膜症を合併しています。
糖尿病網膜症は失明率の第2位(2005年迄は第1位)です。
糖尿病網膜症の失明者は3000名/年にのぼります。
ただ、最近は網膜症による失明者は減少しています。それは、硝子体手術が確立されたことと、前増殖期までにしっかり光凝固治療すれば失明する可能性はほとんどありません。ただ、未治療で増殖型になったものは、失明の可能性があります。糖尿病の診断を受けた場合、必ず並行して眼科も受診してください。

■網膜症の進行

単純糖尿病網膜症 → 前増殖糖尿病網膜症 → 増殖糖尿病網膜症
  内科的治療     網膜光凝固     硝子体手術

単純型では内科的治療のみ、眼科は定期検診が必要です。前増殖期では、汎網膜光凝固施行が必要です。増殖期には硝子体手術が必要です。
網膜症の進行とは別に糖尿病黄斑浮腫をおこすと、視力が低下します。
黄斑浮腫の治療には保存的には炭酸脱水酵素阻害剤(ダイアモックス)内服、点眼、ステロイド内服、NSAID点眼(ネバナック、ブロナックなど)、外科的にはレーザー治療(毛細血管瘤の凝固、黄斑周囲の格子状光凝固、汎網膜光凝固)、ステロイドの眼球内注射、抗VEGF抗体(ルセンティス)硝子体内注射、硝子体手術による硝子体牽引除去があります。最近はルセンティスが保険適応になり、効果もあるため、多用されています。

ルセンティス硝子体内注射

糖尿病1

糖尿病2

糖尿病3

糖尿病4

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